民主党政治家・徳澤健さんのサイト

煙さんのブログ経由で、gkmondさんの「日々是アンニュイ」にコメント。
http://d.hatena.ne.jp/gkmond/20050807/p1#c

#bluefox014
>gkmondさん
初めまして。南京事件関連のブログを開いているbluefox014(青狐)と申します。
gkmondさんの意見にはいくつかの点で共感する点もあるのですが、私が気になったのは、gkmondさんの

つまりは「鬼畜米英」に対するイメージが固まっていた沖縄住人たちが、自棄を起こして集団自殺に及び、

という発言が、

私が参照した資料http://www5e.biglobe.ne.jp/~tokutake/kyokasho.htmを読んだ感想として、これ以上適切な言葉が浮かばなかったことも事実です

とあるとおり民主党政治家・徳澤健さんのサイトを論拠にしているところです。このサイト、歴史認識に関する記述に関しては、単なる事実誤認のレベルを超えた「ウソ」「デマ」を平気で垂れ流しますね。「物語」ではなく「事実」を求めるgkmondさんにとって、こんなサイトの記述を論拠とされることに、ためらいはなかったのですか?


で、以下の追加コメントを入れようと思ったのだが、長いのでTBにします。
(追加1)

この徳澤さんという方、

大東亜戦争は白人による支配から人類を解放した聖戦であり、植民地民族をすべて解放という大成功であった。
一身を国に捧げて戦ってくださった先人達に感謝せずにはいられない。
http://hidach.kbnet.jp.org/hidach/read.cgi?bbs=gomi&key=1001282775

徳澤家の家訓は『教育勅語』十二の徳目です。教育基本法も改正して、この素晴らしい徳目を盛り込みます
http://www5e.biglobe.ne.jp/~tokutake/


という歴史観・教育観をお持ちで、その史観から歴史を語っているようです。
もちろん史観がどうであれ、語っていることが事実に基づいていればいいのですが、歴史に関する記述を見て驚くばかり

(追加2)

一例として南京事件を見ると、

日本の植民地政策と非残虐性20

軍人勅諭と戦陣訓の下、厳粛な軍律があって、占領地で略奪・強姦などありえない。
発見されれば軍法会議で重営倉入りである。

冗談じゃない。南京戦に従事した憲兵の上砂少将はこう語っています。

然しこの徴発たるや、徴発令に基く正当な徴発は、現地官民共に四散しているため実行不可能で、自然無断徴用の形となり、色々の弊害を伴った。
>何分数個師団二十万の大軍に配属された憲兵の数僅かに百名足らずでは、如何とも方法が無い。
思いがけぬ非行が益々無雑作に行われるようになる。これには、指揮統率者の責任は固よりのことだが、わが国民の一般的教養の如何に低いかを痛感させられた。
皇軍々々と叫ばれていたが、これでは皇軍が聞いてあきれる状態であったので、
(より詳しい内容は拙ブログ4月30日を参照)

とか、岡村第十一軍司令官が南京に居た原田熊吉中将らから受けた報告の内容、

一、南京攻略時、数万の市民に対する掠奪強姦等の大暴行があったことは事実である。>一、第一線部隊は給養困難を名として俘虜を殺してしまう弊がある。
(より詳しい内容は拙ブログ8月6日を参照)

といった日本軍側の証言すら無視して、いったい何を言っているのか。

(追加3)

それから、

日本の植民地政策と非残虐性21

南京入城における松井石根大将の軍隊の整然たる規律正しさは、当時の世界の新聞に報道され、欧米居留民を安全に保護したことなどで感動された事実を伝えている。

さらに冗談じゃない。NYタイムズのダーディン記者は以下のように書いているし、

人々は喜んで日本軍を迎えようとしていた。しかし、日本軍の蛮行がはじまると、この安堵と歓迎の気持ちはたちまち恐怖へと変わっていった。日本への憎しみをいっそう深く人々の心に植え付けた。」(「ニューヨークタイムズ」1938/1/9)


ロイターのスミス記者は以下のように述べている。

12月14日の朝になっても、日本兵は市民に危害を加えませんでした。しかし昼頃になると、6人から10人ぐらいで徒党を組んだ日本兵の姿があちこちで見られるようになりました。彼らは連隊徽章をはずしていて、家から家へと略奪をくり返しました。中国兵の略奪は食料に限られていましたが、日本兵の場合は見境なしでした。彼らは組織的に、徹底的に略奪したのです。


ここまで来ると単純な事実誤認のレベルではない。黒と書かれた新聞について「新聞では白と書いてある」と言いふらしているわけですから、明確にデマです、この記述は。

(追加4)

それ以外でも、

反日家が日本の植民地の悪政の一つとして「創氏改名」を持ち出しますが、事実に反しています。
上から押し付けたものでなく、下から進んで願い出たものです。

創氏は総督府令に基づく法的強制。希望しない者も強制された。改名は希望者のみ。
これ、フジテレビの朝のバラエティで小倉さんが説明したことがあるくらいの基礎知識。

(追加5)

繰り返しになりますが、「物語ではなく事実を知りたい」と自ら仰るgkmondさんが、こんなデマがまかりとおるサイト内の記述を論拠として

つまりは「鬼畜と米英」に対するイメージが固まっていた沖縄住人たちが、自棄を起こして集団自殺に及び、


と述べてしまうことに心配を禁じ得ません。本当に、その部分の記述は信用できるのですか?

しかしまあ、南京事件については素人だましが絶える気配がないようだ。