「成城トランスカレッジ!」続編

南京事件とは直接関係のない話題ですが、どこかでつながっている問題のようでもあるので転載。
「新しい歴史教科書を作る会」会長&名誉会長コンビが出した「ジェンダーフリー・バッシング本」の面白さ。」
http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20051002

の続編
「日本にも宗教右派があるって、どれくらい知られてる?」より。
http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20051004/p1

八木秀次:ここで『南日本新聞』が取材した結果、男女同室着替えの実体がなかったことがわかったとの話はデタラメです。川崎市の県立高校は『南日本新聞』の取材では否定しながら、『世界日報』の取材ではこれを肯定しています。「証拠はない」のではなく、あるのです。

まず、せめて「真実は闇の中」とぼやかすならともかく、どうして確認取材をした地元紙『南日本新聞』を信じないで『世界日報』を信じるのかな、と。あと、「ジェンダーフリー」でググると、スポンサーリンクに『世界日報』のバッシングキャンペーンHPが表示され、検索上位には『世界日報』を引用したバッシングサイトがやたらと大量に出てくるのって関係あるのかな、と。そもそも『世界日報』って、過去の記事は会員じゃないと読めないのに、なぜこれほど引用サイトが多いのか、と。

もちろん思想・信条の自由があるので、「男らしさ・女らしさ」を目指して自己実現することはOK、そういう共同体を作ることも、デモなどで表出するのもOKなんですが、それを押し付けるのはちょっと勘弁してください。特に気になるのは、安倍晋三さん、山谷えり子さんらが八木さんとかの言っていることをコピペして、「行き過ぎたジェンダーフリーは明らかな間違い。彼らは結婚・家族の価値を認めない。これは社会、文化の破壊で看過できない」(参照)とか言ってみたり、「「過激な性教育ジェンダーフリー教育を考えるシンポジウム」開催」とかしてみたり、「過激な性教育ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクト」とか展開したりしてること。

但し、議論が進まなくても政治と時代は進んでいく。少しでも政治現場に携わった人やニュースを見ている人なら、結構「ダーティー」なネゴシエーションが理性的な議論より力を持つ場面が多いことは知っているはず。これだけ、あからさまにデマばっかり流れている状態はまずいし、安倍さんとか次期首相とか一部で言われているのにこの状態はまずいと思うので、どれがデマかということだけでなく、「誰が、何のためにデマを流しているのか」ということは考えておいたほうがいいと思う。現に、自民党は選挙期間中だけ「過激な性教育ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクト」のバナーをはずしていて、選挙終わった日に復活、今は新しいページも公開されてます。こういうデマばかり流していると、票が逃げる、呆れられるということが分かっているんでしょ。

「「ダーティー」なネゴシエーションが理性的な議論より力を持つ場面が多い」、これはまさに南京事件論争にもぴったり当てはまるし、「あからさまにデマばっかり流れている状態はまずい」という点も同様。
というわけで次の話題。