「Kawakita on the Web」で興味深い発言に出会う

http://d.hatena.ne.jp/kwkt/20050918

event] 『戦後60年』刊行記念 上野昂志+大塚英志トークセッション 参加
青山ブックセンターで開催された『戦後60年』刊行記念の上野昂志×大塚英志トークセッションに参加してまいりました。批評とか文壇とかマンガとか宮崎駿など様々なテーマについて語られましたが、僕が印象的だったことをまとめてみました。

※要注:以下のものは私が見聞きしてきたことを書き留めたものであり、発言者の真意を正確に反映しているとは限りません。


歴史意識が消えた後、過去に対する薀蓄のようなものはよく語られている。南京大虐殺の写真の一部には恣意的な捏造があるなど。しかし南京大虐殺が発生する前後の流れの歴史などが考慮されることがない。現在を肯定するためだけに過去が任意に引用されている。

上野氏、大塚氏、どちらの発言なのかは確認中。
ともあれ、この「クッキーと紅茶と」でとりあげてきた議論の多くに対して、この指摘はそっくり当てはまると思う。南京事件について語る人間が、南京侵攻という事柄に対して、ほとんど考えていない、問題意識を持っていないというケースを、この9か月くらいの間にずいぶん見てきた。直近の例では

だったら中国と交戦(宣言は両者ともしてないはずだけど)で南京を狙うのは当然じゃないんですか?将棋やチェスだって王様を取らないと勝てないんですから。チェックメイトはプレッシャーかかりますよね。

というskさんの発言がある(その後、この発言は削除されたが)。
http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20050910/p1


粗雑ながら問題提起をすると、南京侵攻、ひいては中国への侵略・侵攻という事実を直視したくない人が、直視したくない自分を正当化する言い訳として、「南京大虐殺はデマ」「南京大虐殺はネタ」と語りたがる傾向があるように思います。だから南京侵攻自体について見解を求めると、上のskさんのような身も蓋もない意見が返ってきたりするのかも…。

これはまだ仮説の段階なので、いろいろ御意見をいただけると有り難いです。