見てみぬふりをした憲兵

煙さん経由
http://d.hatena.ne.jp/kemu-ri/20050819/1124386107

ヤフー掲示板軍事トピックでeichelberger_1999さんが久々に登場している。

秦郁彦慰安婦と戦場の性』(382〜383ページ)に次のような元兵士の証言

例1:華南南寧憲兵隊の元憲兵曹長の証言
この憲兵は、1940 年夏、中国華南の南寧を占領直後に、陸軍慰安所北江郷という名の軍慰安所を毎日巡察していた。その慰安所の経営者は、十数人の若い朝鮮人慰安婦を抱えていたが、地主の息子で小作人の娘達をつれてやって来たとのことであった。

朝鮮を出るときは、契約は陸軍直轄の喫茶店、食堂とのことだったが、若い女の子に売春を強いることに経営者の朝鮮人も深く責任を感じているようだった。

慰安所の経営者が女性を騙したのか、それとも経営者自身が誰かに騙されたのか、この証言だけでは曖昧ですが、明らかに騙されて連れてこられてきたことがわかっているにもかかわらず、慰安所の取締を担当していたこの憲兵曹長は、女性を帰国させずに、そのまま放置し、何らの救済措置もおこなっていません。また、騙した犯人の追及もおこなっていません。

 この憲兵慰安所の経営者および慰安婦に同情を寄せていたことから、自身もそこで行われていることがよいことではないのを承知していたことがわかります。しかし、軍慰安所は軍にとって必要なものであるので、犯罪を取り締まる立場にある憲兵であるにもかかわらず、そういったことは「見て見ぬふりをしていた」のだと思われます。