東中野・藤岡両氏に「洗脳」される?自民・民主両党の議員たち

http://www.sankei.co.jp/seiji/seikyoku/070224/skk070224003.htm

1937年の南京事件から丸70年となる今年、事件を題材にした映画が海外で多数制作されることに危機感をもつ自民、民主両党の若手国会議員が、超党派の勉強会「南京事件の真実を検証する会」を結成した。史実に基づかない資料や、間違った認識に立つ表現に対し「国会議員が率先して反論することが重要だ」(自民党議員)との認識からで、26日から活動を開始する。将来的には、勉強会から議員連盟に発展させることも視野に入れている。

 勉強会には、自民党戸井田とおる衆院議員や民主党松原仁衆院議員ら、当選1〜4期の衆参両院議員18人が名を連ねている。26日から3月上旬までに計3回、南京事件に詳しい東中野修道亜細亜大教授、藤岡信勝拓殖大教授らを講師に、「南京大虐殺」の証拠とされる写真や文書の信憑(しんぴょう)性を検証する。4月に中国の温家宝首相が来日するのを前に、日本側の「理論武装」と結束を図る狙いもある。

講師が東中野・藤岡両氏とのことで、とても心配です。講師のみなさん、「「南京大虐殺」の証拠とされる写真や文書の信憑(しんぴょう)性を検証する」と称するなら、虐殺があったことを示す日本軍関連史料をも検証の対象にしてくださいね。以下に主な日本軍史料のリストをまとめてあります。
http://d.hatena.ne.jp/bluefox014/20060804
これらの史料をスルーする「勉強会」なのなら、「南京事件否定派教」信者による「洗脳」と言われても文句は言えないでしょう。

さて、第一回目の勉強会が26日に行われたもよう。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/diplomacy/40910

自民、民主の若手国会議員で作る超党派の勉強会「南京事件の真実を検証する会」は26日、国会内で初会合を開き、藤岡信勝拓殖大教授が中国系米国人、故アイリス・チャン氏が著書「レイプ・オブ・南京」で、「南京大虐殺」の証拠として掲載している写真の真偽を検証した。
 会合には自民党から14人、民主党から8人の国会議員が出席し、秘書らの代理出席を合わせると計48人が参加した。民主党松原仁衆院議員は「虐殺が事実無根だということを資料を通じて国会議員が知っておく必要がある」とあいさつ。自民党稲田朋美衆院議員は「うそだと分かっていることに抗議しないことが国益を損ない、国家の名誉を棄損している」と語った。
 藤岡氏はチャン氏の著書の写真11枚について合成部分や修正個所、写真説明の改変の跡を1枚ずつ説明し、「大虐殺があったとする証明の写真は、検証すれば間違いだと証明できる」などと指摘した。

以下、感想。
(1)藤岡さん、11枚を検証しただけで、「大虐殺があったとする証明の写真は、検証すれば間違いだと証明できる」と結論付けるわけにはいかないでしょう。少なくとも東中野氏が検証した143枚、東中野氏の主張を鵜呑みにしないで、ピッポさんのサイトの内容も含めて「検証」してくださいね。
http://www.geocities.jp/pipopipo555jp/143photos/sakuin.htm

(2)民主党松原仁さん、「虐殺が事実無根だということを資料を通じて国会議員が知っておく必要がある」というからには、虐殺があったことを示す日本軍関連史料の内容が「虚偽である」と証明してくださいね。
日本軍関連史料をスルーして「虐殺が事実無根だということを資料を通じて国会議員が知っておく必要がある」などと主張するのなら、松原さんは確信犯的なデマゴーグだ。もちろん、戦前に作成された史料に対して「中帰連の証言だから信用できない」などといった荒唐無稽な反論は通用しませんので。